【合格】G検定2022#1を受験した感想 勉強法や難易度、おすすめ書籍について

皆さん、こんにちは

今回は2022年#1のG検定に無事合格しましたので、G検定の特徴から、勉強方法、感想までガッチリまとめていきたいと思います。

ちなみに私が受験した2022#1は、7399人が受験し、4769名が合格と言うことになりました。

 

 

 

 

私も晴れてG検定保有者ということになりますね。

 

日本ディープラーニング協会(以下JDLA)は、2021年 第3回 G検定を2021年11月6日(土)に実施。7,399名が受験し、4,769名の合格者が誕生しました。

2021年第3回G検定の受験者数は7,399名。そのうち合格者数は4,769名、合格率は64.45%という結果になりました。これにより、G検定の累計受験者数は68,286名、合格者数は44,912名になりました。

 

ちなみに私の結果はこんな感じです。

 

 

また、私は現在新卒1年目ですが、1年間で複数の資格にチャレンジしてきました。

その結果についてもまとめているので、新卒や若手の方はこちらの記事も見ていってくだ

G検定とは?

G検定(ジェネラリスト検定)は日本ディープラーニング協会が実施している、ディープラーニングをビジネスに活用するための知識を有しているかを確認する試験です。

2017年の12月から実施されており、試験日は年3回です。(3月、7月、11月)

合格者は約5万人で、今後一層活用が進んでいくAIやDX(デジタルトランスフォーメーション)に必須の知識を身に着けることの出来る試験です。

 

G検定の意義などは、あまり私のサイトで語っても仕方ないと思うので、割愛します。

逆にG検定を受けるうえで知っておきたい内容を以下にまとめます。

 

試験時間:2時間
問題数:190~220問
試験形式:4択
受験会場:自宅

 

一般的な資格試験と異なるのは、「自宅受験」ができることでしょう。

自宅のパソコンを使って、ブラウザから試験を受けます。

既にご存じの方も多いと思いますが、試験中にインターネットや書籍などを使って検索をすることができます。

多くの方が頻出用語をまとめているのはそういった理由ですね。

 

私ももちろん、作成しました!

そのことについては後ほど。

 

合格率(難易度)

ところで、試験中に調べものが出来るなら、試験なんて余裕では?と思われるかもしれませんが、試験中に検索可能であっても、毎回の合格率は6割~7割程度です。

 

https://www.jdla.org/news/20220317001/

 

おそらくですが、運営側も調べられることを考慮して問題を作成しているものと思われます。

事例などは、ここ数年の新しい内容が多く、機械学習の理論よりの問題であっても、いわゆる推薦図書に書いてある内容がそのまま出るものもありますが、基本的なことを理解していないと答えられない、一歩進んだ内容を問われることも多いです。

 

明確な合格ライン(配点など)は公開されていませんが、運営側である程度調整していると思われます。

合格率も6割ちょっとになるように試験を作りつつ、実際の受験者の出方を見て微調整…と言ったところでしょうか。(想像です)

ちなみに、”一歩進んだ内容”というのは、ネットでサクッと調べた程度では出てきません。

まあ、実際出ては来るのですが、だからと言って、「これで間違いない!」と自信をもって選択できるものは結構少なかったです。

 

とはいえ、試験に受かることを考えれば、シラバスシラバスに書かれている用語を網羅し、模擬試験で8割ほど取れていれば合格ラインには載ってくるでしょう。

 

※問題数は私が受験した2022#1で191問、過去には210問出題されたこともあったそうです。

 

単純計算すると、1問30秒程度、問題文自体が長めなので、ゆっくり読んでいるとすぐ30秒経ってしまいます。

 

基本問題は解けて当たり前(6~7割くらい)、しかも、瞬殺しなければ時間が足りなくなりますので、基本的な知識がどれくらい定着しているかによって、残りの事例や応用問題に割ける時間も変わってくるという、考えられた試験だなと思いました。

 

試験範囲

先ほど試験範囲が広いという話をしましたが、まあディープラーニングに関する知識を1つの試験で網羅しようと思うと、当然広くなります。(網羅しているという表現は不適切ですが…)

 

参考までに私の受験した2022#1は以下の通りです。(シラバスからの一部抜粋となります)

キーワードを一部だけ書いてみましたが、列挙すると改めて範囲の広さがわかると思います…

 

※試験範囲は、年度によって変わりますので、受験するタイミングでシラバスを見てもらうのが一番良いです。

 

人工知能とは

推論、認識、判断、エージェント、機械学習ディープラーニング、エニアック (ENIAC)、ロジック・セオリスト、トイ・プロブレム、エキスパートシステム

人工知能をめぐる動向

探索木、幅優先探索深さ優先探索、プランニング、STRIPS、イライザ (ELIZA)、イライザ効果、マイシン (MYCIN)、DENDRAL、ビッグデータ、レコメンデーションエンジン、統計的自然言語処理

人工知能分野の問題

ローブナーコンテスト、中国語の部屋機械翻訳、ルールベース機械翻訳統計学機械翻訳、特徴表現学習

機械学習の具体的手法

分類問題、回帰問題、半教師あり学習、ラッソ回帰、リッジ回帰、決定木、クラスタリングクラスタ分析、レコメンデーション、ε-greedy 方策、UCB 方策、マルコフ性、交差検証、k- 分割交差検証、混同行列、過学習、未学習…

ディープラーニングの概要

単純パーセプトロン、多層パーセプトロンディープラーニングとは、事前学習、オートエンコーダ、積層オートエンコーダ、CPU と GPUGPGPUtanh 関数、ReLU 関数、シグモイド関数、ソフトマックス関数、勾配降下法、ドロップアウト、早期終了、バッチ正規化…

ディープラーニングの手法

ネオコグニトロン、LeNet、サブサンプリング層、畳み込み、フィルタ、ジェネレータ、ディスクリミネータ、DCGAN、GoogLeNet、VGG、スキップ結合、LSTM、BDQN、ダブル DQN、モデルの解釈、蒸留、モデル圧縮、プルーニング…

ディープラーニングの社会実装に向けて

AI による経営課題の解決と利益の創出、法の順守、MLOps、BPR、クラウド、Web API、オープンデータセット個人情報保護法著作権法特許法、匿名加工情報、カメラ画像利活用ガイドブック、著作物、データベースの著作物、オープンデータに関する運用除外、シリアス・ゲーム、炎上対策とダイバーシティ

数理・統計

統計検定3級程度の基礎的キーワードと計算問題

 

勉強方法

さて、試験範囲が非常に広いことはお分かりいただけたと思います。

問題は、その試験範囲をどのように勉強していくかです。

他の方の記事を見てもおおむね同様かと思いますが、私が実施した勉強方法は下記の通り、

  • 参考書籍を読む
  • 用語集を作成する
  • 模擬試験を解く

の3段構成です。

 

参考書籍を読む

参考書籍は、G検定を主宰するディープラーニング協会が試験対策におすすめですよ!と言っている書籍を中心に読みました。

私が読んだ本は以下の3冊です。

深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版

言わずと知れた、G検定対策本の鉄板ですね。

G検定の試験範囲が網羅されているので、G検定を受けようと思ったら、まず手に取るべき書籍だと思います。

 

内容は基本的ですが、試験範囲を把握する目的としてもおすすめです。

本書に書かれてある用語は、試験に必須レベルなので、必ず理解しておきましょう。

※必ず第2版を購入しましょう。

メルカリなどを使えば安く手に入ることも多いですが、出品されているのは大半が第一版でしたので要注意。

 

AI白書 2020

これまた、G検定対策として有名なAI白書。

公式テストでは試験対策として不十分なので、その助教と言う感じです。

正直内容を全て読むのは現実的ではないですし、試験対策としても効率が悪いので、当日の調べもの枠です。

事例が非常に充実しているので、自分の興味ある分野をピックアップして読んでいくのが良いと思います。

 

ディープラーニング活用の教科書

こちらもどちらかという事例集と言うテイストです。

ディープラーニングには、画像認識や自然言語処理など、様々な種類がありますが、各要素技術が企業でどのように活用されているかを確認できます。

G検定は専門的な用語が、雑多に登場してきて最初は戸惑いがちですが、具体的な事例(応用先)があった方が分かりやすいと思うのでお勧めです。

 

 

模擬試験を解く

徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト 問題集 徹底攻略シリーズ

ここまでで、書籍を読み、用語の理解に努めてきました。

これだけではもちろん合格には届きませんので、模擬試験を解いていきましょう。

オススメは、これまた皆さんご存じの黒本。

 

難易度的には、やや簡単くらいなので、本書で出てくる問題は確実に取れるレベルにしておきましょう。

 

模擬試験を解けるサイトたち

上記の黒本だけでは演習量が不足してしまうと思うので、以下の2つのサイトもおすすめです。

DIVE INTO CODE G検定

プログラミングスクールを運営しているDIVE INTO CODEでは、G検定のシラバスに対応した、章別の問題と、200問の模擬試験が用意されています。

実際の試験と同じように時間を測り調べながら問題を解いていくのもおすすめです。(難易度は本番より優し目)

G検定 Web模試

もう1つは、「G検定 Web模試」です。

課金すれば200問の模擬試験を受けることも可能ですが、毎日10問、練習テストを受験可能です。

ただし、正解した問題は解説が表示されないので、ブラウザ上では、回答を入力せず、メモ帳などにメモし、あとから正誤を確認する方法がおすすめです。

参考書籍

最後に、試験勉強に直接活用したわけではないですが、参考になりそうな書籍を紹介しておきます。

いずれも私が実際に読んだ本ですので、参考にしてみてください!

推薦図書

未来IT図解 これからのディープラーニングビジネス

ここまで紹介してきた書籍の中で最も優しい内容となっています。

イラストが多く、説明も平易なので、AIとか何のことやらさっぱり…と言う方には、おすすめです。

既に、基本的な用語が頭に入っている方には簡単すぎるかも

 

最短コースでわかる ディープラーニングの数学

次は、少し理論よりの書籍です。

G検定に数学問題は出ませんが、行列計算などを理解できていないと、いつまでたっても暗記ゲーになってしまいます。

理系大学を出ている方であれば、そこまで必要ではないかもしれませんが、数学が得意でない方は、一通り勉強しておいた方が良いと思います。

 

それ以外

ディープラーニングを支える技術 ——「正解」を導くメカニズム[技術基礎]

ディープラーニング協会の推薦図書には入っていませんが、数式アリで学びたい方にはおすすめできます。

フルカラーで図解なので、イメージと数式のダブルで理解可能です。

どちらかと言うと理系大学出身の方向けです。

 

合格した感想

以上、私のG検定の勉強方法でした。

1か月ほどかけて試験対策をしましたが、最終的に試験本番が一番難しかったです。

運営側も調べることは織り込み済みで試験を作成していると思われるので、回を追うごとに試験内容は変わっていくような気がしています。

記事執筆次点では、生成AI系の知識はかなり増えてくるのではないでしょうか。

 

試験には受かりましたが、合格後の感想としては、広大なAI分野のごくごくベーシックな部分を一通りさらった程度かなと思います。

この試験だけでは、業務に活かせるわけではありませんが、日々のニュースや技術動向がより頭に入ってきやすくなる入門者向けの試験だなと思いました。